アメリカで不妊治療

アメリカのIVF治療記録:凍結胚移植

アメリカでIVF:アドミンのサービスの質の悪さ

アメリカに来ると日本と比べ物にならないサービスの質の悪さに愕然としますが、

不妊治療も例外ではありません。

不妊治療やIVFは高額で体への負担もある一方、精神的な負担もとても大きいです。

不妊治療自体以外のファイナンスや予約などのアドミンはしっかりフォローしてもらいたいものですが、そうとはならないアメリカ。

 

私が遭遇したトラブルについてシェアをさせていただくとともに、そこからの学びを共有したいと思います。

 

 

トラブル

1. 二つの保険がある場合の保険の請求

私が最初に不妊治療を始めた時はカリフォルニアから移住後すぐだったので、カリフォルニアのカイザーという保険(プライマリー)とUnited Healthcare(セカンダリー)の二つの保険を持っていました。カイザーはカイザー系列以外はOut of Networkなので、私のクリニックはもちろんOut of Networkでした。すると、ネットワーク外だからという理由で、カイザーには請求してもらえず、United Healthcareにしか請求がいきませんでした。ところが、二つの保険がある場合、必ずプライマリーに最初に保険請求をして、DeniedというEOB( Explanation of Benefit)をもらい、それがプライマリー保険でカバーされませんでしたという証拠資料となって、セカンダリーの保険に残りの請求額を請求する必要がありました。EOBなしにセカンダリーに請求しても保険はおりません。

仕舞いにはクリニックのファイナンス担当から、保険が使えないから実費で払ってください、ネットワーク外には請求しないので自分で請求してくださいと言われる始末でした。自分でカイザーに連絡したり、ユナイテッドヘルスケアに電話して、自分で二つ保険がある場合の請求プロセスを確認して、理解しました。この時の電話も担当者によってはわからない人もいたので、二つの保険がある場合の請求の仕方についてわかるカスタマーサービスと話せるまで、何度も電話をかけ直しました。

最終的に保険請求は医療機関から直接行わなければならないということで、クリニックのファイナンス担当に『カイザーに請求してDeniedというEOBをもらってください、その後でUnited HealthcareにカイザーからのEOBを一緒に請求をしてください』と、事細かに説明してお願いしなければなりませんでした。

ファイナンス担当なんだから、二つの保険の請求の仕方も知ってるでしょ、と思いたいところですが、アメリカでは自分で動くしかないので、夫にも助けてもらいながら、半年以上かかりながら、ようやく解決しました。

 

2. IVF治療費の支払い

IVF治療費は高額になるので、事前に予想の見積額を提示され、全額支払う必要があります。そもそもだいたいどのぐらいかかるのか全体像を把握しておきたいので、ファイナンスに問い合わせましたが、なんとIVF治療が始まる前日にやっと採卵周期の見積額が提示されました。そして、1週間以内に支払うようにとの催促。。。

準備期間に2ヶ月ほどあったにも加からわず、いくらファイナンスが人手不足とはいえ、返答があまりに遅かったです。私たちが住んでいるエリアではFertiliti clinicは数箇所しかないので、しょうがないと思うしかありませんでした。もしニューヨークや都市部に住んでいたら、別のクリニックに変更していただろうなというほどストレスでした。

 

3. フロントへの電話のつながりにくさ

IVF治療の準備の段階では血液検査や超音波検査、担当医との面談などフロントに電話をしてスケジュールしてもらう必要がありますが、電話にでない!午前中にかけると、すごーく稀に出てくれることもありますが、基本的にボイスメッセージに残して、折り返しの電話がかかってきてやっとスケジュールを立てられるという感じでした。オフィスにいくと、フロントに3、4人人が座ってて、別に誰と話しているわけでもなさそうなのに、なぜか電話には出ないので、そして私は折り返しの電話を待たないといけないので、非効率だなともどかしかったです。

 

4. 担当者によって言うことがまちまち

採卵後にポリープ除去の手術の予約をする際に、フロントの担当者から15日しか空いてない、この日にできないなら、次の生理周期まで待たないといけないから、Birth control pillは飲まないようにと言われました。しかし、担当医からはBirth control pillを服用中に手術できるので、生理の3日目からBirth control pillを服用するように言われていました。もちろん、フロントの言っていることよりも医師の方が信用できるので、とりあえず予約をして、別途、医師とナース宛に確認のメールをしました。フロントだけでなく、血液検査の項目もあれ?違くない?ということもあったので、疑問に思ったらすぐに再度、医師やナースに確認するようにしました。

 

学び

一番重要なことは、あれ?と思うことはなんでもすぐに聞くようにしました。スケジュールも向こうが連絡してくれるよね、と思っているといつまでも連絡をしてくれなかったり、そうなると生理周期で1サイクル遅れてしまう可能性もあるので、そこは自己責任でわからないことや疑問に思ったことはすぐに連絡をするようにしました。

私のクリニックは自己注射のやり方も自分でビデオを見て学んでね、方式だったので、ポータルサイトにある情報は全て端から端まで確認をしました。

 

日本で不妊治療を受けたことがないので、日本とアメリカの比較はできないですが、アメリカで不妊治療をしている中でストレスだなと感じたのはアドミンのサポートの質です。医師やナースは優しくて親身になってくれて疑問もすぐに答えてくれるけれど、医師たちに会うまでの普段のスケジュールや支払いに関してのフロントやファイナンスとのやり取りはトラブルもあり、ストレスに感じることもありました。

 

日本の不妊治療で待ち時間が長いと聞いたことがありますが、私のクリニックでは予約できる患者数が少ないのか、待たされることはありませんでした。待合室にも誰もいなかったり、待っている人がいて3人ほどしかいないので、時間通りに終わるのはよかったです。